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DIARY :: AROUND THE CORNER :: 20110430001
「危機」の中にある「危険」と「機会」〜 再び輝くために

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2月19日に「Entity化するDrupal」というエントリーを書いて以来、当ブログの更新が止まっていました。その間、私的には、今年の1月5日に Drupal 7 が公開 されて以降、1月中旬から3月上旬にかけては、空き時間のほとんどを TransNetCreation 開発によるモジュール の Drupal 7 へのバージョンアップと当サイトの Drupal 7 へのアップグレードのために費やし、その作業が当サイトを公開してちょうど1年目の3月8日に完了 した後、3月15日の確定申告期日に間に合わせるべく帳簿作成作業に追われている最中の3月11日に 東日本大震災 が発生し、3月12日には福島第一原子力発電所の1号機、3月14日には3号機が爆発、3月15日には2号機と4号機でも破損が生じるなど、「危機」的事態となってしまったことやその後の事態の進展は、日本中、そして、世界中 の方々が心を痛めておられる通りです。

福島第一原子力発電所の問題状況は、大震災から50日が経過しようとしている現在(2011年4月30日)においても、依然として大量の放射性物質の漏えいが続いており、かつ、その収束の見通しも不確かなようであり、さらに、条件次第では再度の爆発的拡散も可能性としては否定できないという、楽観を許さない状況のようです。また、バブル崩壊以降、世界における日本のプレゼンスが長期的趨勢として減少傾向にあることは多くの人の感じるところだと思いますが、大量の放射性物質の地球的規模での拡散という大事故を引き起こしてしまった今回の事態により、非常に残念なことに、その趨勢がさらに推し進められてしまうであろうことを危惧せざるを得ません。つまり、私たちは、国内的にも国際的にも、企業活動や個人生活の面で、これまで以上に非常に厳しい現実に直面する覚悟とそれに対する備えが必要であるように思われます。

ただ、「危機」という漢字が表しているように、
「危機(crisis)」には、「危険(danger)」という側面と共に、「機会(opportunity)」という側面もある(*1)
との考え方があります。これは、単なる言葉遊びではなく、地球上の進化の歴史を振り返る時、折々の「危機」に際して、それを「機会」にできた種が繁栄する、もしくは、それを「機会」にできる新しい種が登場する、という事実でもあります。つまり、「危機」に際しては、「危険」を認識すると共に、それを「機会」に転ずるような可能性を探り、如何に「危険」を回避し如何に「機会」を実現するかを真剣に考え行動することにより、自らの思考・行動・存在を進化(=環境適応・環境創造)させ、新たな道を切り拓いていくということだと思われます。そのためには、戦略構築の基本に立ち返り、(1)既存のパースペクティブ(=「パラダイム」「スキーマ」「メンタル・モデル」など)に囚われないようにするための「判断停止」(2)「個」の次元と「普遍」の次元の双方へのコミットメントという根源的な志向性に基づく、環境の認知・評価・意味解釈(3)「水平思考(Lateral Thinking)」「ブレイクスルー思考(Breakthrough Thinking)」などのような 創造的思考 や、
対話ダイアローグ)」に基づく 創造的な問題解決というプロセスにより、今回の大事故によるインパクトに相応する、真の意味での 知識創造 が求められるように思われます。具体的には、私たちが採るべき方策については、様々な情報や見解が錯綜していますが、企業の戦略構築においてはマーケティングを根幹におき「顧客が何を求めているのか」を起点にして考えるように、私たち一人一人が「地球・人類・世界という次元を起点に考える」ことで、真に戦略的に思考すれば、答えは自ずと見えているように思われます。繰り返しになりますが、私は、この
地球・人類・世界という次元を起点に考える
という立脚点が、今回の問題状況を、創造的に、かつ、普遍的な正当性を持って解決するための鍵であるように考えています。私は、そこに、そのように思考・行動する主体の「機会」があるように思います。各主体が、それぞれにおいて、地球・人類・世界に対して、「危機」の中から「機会」を見出し、それを具現化することができれば、皆に(それなりの時間はかかるかもしれないけれど)再び輝く時が訪れる、そのように信じたいと思っています。下に貼り付けてあるのは、エレファント カシマシの「今宵の月のように」のライブ映像(2008年1月6日)です。今回の大震災以後、私は、繰り返しこの映像を視聴してきました。ボーカルの宮本さんの溢れる熱いソウルが、生き残った私たちに語りかけてくるように伝わって来るようです。


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*1:これに関連して、茂木健一郎さん著『ひらめき脳』には、 「危機emergency)」と「創発emergence)」の関係を示唆する、次のような記述がありました。
ひらめきにおいて脳が新しいものを生み出すように、それまでになかったものや性質が生み出されるプロセスを、「複雑系の科学」では「創発」と呼びます。「創発」の元になった英語は、emergence です。一方、「危機」を表す英語は、emergency です。二つの単語がよく似ているということには、深い意味があると私は考えています。もともとは、液体の中から浮力で上昇することを意味するラテン語 emergere から由来する二つの言葉ですが、まさに、ひらめきとは、そのようにして浮かび上がってくる過程を指すのかもしれません。
※2011年06月19日追記
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