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DIARY :: AROUND THE CORNER :: 20110104001
ある人のブログ を読んでいたら、「合脳」という言葉が出てきて、焦りました。
というのも、そのエントリーは「「合脳」の精神が大切」「「合脳」の精神が欠けているのは・・・」というニュアンスであり、
私は、まさしく、その言葉を知らなかったからです。
「何それ、ヤバイ」という感じですが、
一方で、Twitter に関して「脳」という言葉を使っている点に私自身思い起こすところもありました。
そこで、さっそく、google で検索 し、その意味を知ることとなりました。
リストアップされた件数がそれ程多くなかったため、少々ほっとしつつ、リンク先のページに当たっていくと、
「合脳」という言葉には2つの系統があるらしいことがわかりました。
1つは、脳科学者の茂木健一郎さんが、著書「脳の中の人生」の中で使った言葉で、
この本を読んだわけではないので私の推測ということになってしまいますが、
「"脳を鍛える"ために本当に必要なこと」
「ひらめきが訪れやすくなるようにするには、どうすればよいか」
「愛しき人の痛みを感じることはできるか?」
という本の紹介文中の文言から察するに、
「脳の機能・生理に合っている(マッチしている)」という意味合いで使われているようです。
もう1つは、ソフトバンク社の代表取締役を務める 孫正義さんが発したツイート
ふと気になった疑問をつぶやいただけで多くの皆さんから瞬時に答え帰って来た。
右脳、左脳の延長として外脳を得た感じですね。
11:17 AM Jan 1st Twittelatorから
masason
11:33 AM Jan 2nd TwitBirdから
masason
そして、最初に挙げたブロガーの方は、もちろん、後者の意味合いで使っているのだと思います。
「外脳」という言葉は、自分自身を起点にして、その外部に脳が拡張されたような機能・感覚に着目しているという感じですが、
「合脳」という言葉は、確かに、Twitter という存在や個々人における Twitter 体験の
集合的・同期的・協働的な側面を表現しているような感じがします。
図式的に、そして、孫さん的に言えば、
Twitter という存在は、
また、個々人における Twitter 体験は、
「内脳(=特定個人の脳)」と「内脳(=特定個人の脳)」が同期的に協働する
ただ、ブロガーの方も「「合脳」の精神」と言っているように、「合脳」という言葉が使われる場合には、
多数の人と同期的に協働する上で不可欠な「他者に対して開かれた姿勢」という点にも重点が置かれているようです。
自分が使った「外脳」という言葉に対して、指摘を受け入れてそれを「合脳」と呼び変えた孫さんは、
その意味でも、「合脳」的であったということになるでしょう。
さて、Twitter を、脳をメタファーにして考えるということがどれだけ一般的なことなのかは分かりませんが、
一方で、私も、Twitter のことを考えていた時にふと閃いて、数少ないツイートの1つとして、次のようにツイートしていました。
一人一人が「ニューロン(神経細胞)」で、「フォローしている」が入力を担う「樹状突起」、
「フォローされている」が出力を担う「アクソン(軸索)」。
そして個々のTweetが「ニューロンの発火」。
8:31 PM Sep 16th webから
TatsuyaTNC
先程の図式で言えば、多数の「内脳」の活動が集合的・同期的に協働する「合脳」としての Twitterという捉え方と、
非常に近いものであると言えるでしょう。
ただ、このコラムは、比喩的な意味や経験的な側面ではなく、情報の入出力構造において、
「Twitter は脳と構造的類似性をもつコミュニケーション・システムである」という趣旨で書いています。
そして、それをソフトウエアの開発視点として、
「Twitter は、脳をバイオミミクリー的に展開しているコミュニケーション・システムである」と事後的に解釈しています。
仮にもしそう言えるとするなら、Twitter は、コミュニケーション・システムとして、
先程挙げた茂木さん的な意味合いでも「合脳(=脳の機能・生理に合っている)」であると言えることになります。
年明け早々、約1年前の孫さんのツイートやその約9カ月後の私自身のツイートを振り返りつつ、
Twitter について考えることになりましたが、
コミュニケーション・システムとして茂木さん的な意味合いで「合脳」的であり、
孫さん的な意味合いで「合脳」的ユーザー体験を提供する、「合脳」的存在としての Twitter が、
2011年も、というか、今後の私たちのコミュニケーションを考える上で、
やはり、というか、ますます非常に重要な存在になりそうです。
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